K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2019/9/26

サントリードリームマッチに先発しました。 from Kobe

ご報告が遅れましたが、7月29日に東京ドームにて行われた、
サントリードリームマッチに出場しました。

モルツ球団で有名な1995年から続いている、
毎年恒例の一夜限りのイベントのことは、
以前からよく知っていました。

往年の名選手たちが集うその夢の球宴に、
まさか自分が出場させていただけることになるとは、
思ってもみませんでした。オファーを喜んでお受けしました。

まだ自分は現役なのですが、所属球団があるわけではないので、
マウンドで実際に打者相手に投げさせていただける機会は貴重です。
それに加え、自分が対戦していた名打者や、
自分が幼い頃のスター選手相手に、
楽しく勝負させていただけることを、
とても光栄に思って、当日は先発させていただきました。

阪神タイガースの始球式のときは、
観客がまだ疎らな中での登板でしたが、
今回は初回からお客様がびっしりで、いい緊張感がありました。
そして何より、自分がマウンドに上がったとき、
お客様からのたくさんの声援が耳に届き、
とても嬉しく思いました。

ここまでトレーニングは欠かしていません。
お客様の前でしっかり自分らしい投球を見せられるようにと、
この日は気を引き締めてピッチングさせていただきました。

「ドリームヒーローズ」の先発を伝えられたのは当日のことでした。
もちろん、どの打者に投げるのかもわからなかったのですが、
相手のモルツ球団の先頭打者は、
現役時代に何度も対戦した高橋由伸さんでした。
久しぶりの対戦で、強い球をストライクゾーンに投げることを意識し、
幸いにも現役時代同様積極的に打ってくれて打ち取ることができました。

続く2番の篠塚和典さんは、自分の球は初見なのに、
スライダーをセンター前ヒット。子ども時代にテレビで見ていた、
篠塚さん相手に投げられたのは、いい思い出になりました。

3番中村紀洋さんを大きなライトフライで2死1塁、迎える4番は、
タイガースの大先輩である4番のランディ・バースさんでした。
なんとか空振りを取ろうと投げたのですが、
強い打球を打たれて結果は三塁ゴロ。
楽しかった登板はこの初回で終了し、
1イニング無失点で役割を終えられて安心しました。

そこからもベンチでは、桑田真澄さん、槙原寛己さん、斎藤雅樹さんら、
憧れの投手たちとお話ができて楽しかったです。
また、阪神OB会の会長をされている川藤さんからもお声がけいただき、
「もっと球場に来いよ。年末の総会にも顔を出せよ」と、
優しく接していただけてありがたかったです。

ベンチでは関本さんや桧山さんら、元チームメートとの再会も嬉しく、
野球選手ではなく一般人のように腕が細くなられた桧山さんのことを、
冗談を言って笑いあうなど、
とても楽しいひとときを過ごさせていただきました。

ぜひ、また機会をいただけるなら参加したいですし、
やはりお客様の前で投げられることは幸せなことだと再確認できました。

これからも、自分に厳しくトレーニングに励んでいき、
いつでも投げられる状態をキープし、
またいつの日か、マウンドに立つことができればと願っています。