2010/8/16
1カ月振りの先発 from Scranton
7月28日のノーフォーク・タイズ戦の登板結果は、3回、4安打、2失点、2奪三振でした。
先発投手が崩れ、4回からロングリリーフしたこの試合。立ち上がりは三者凡退で、次の回の2死までは無難にいけました。しかし、そこから四球とヒットで2死1、2塁とし、走者をためて2塁打を打たれ、2失点してしまいました。カウントで追い込めていながら、意表を衝いて真っ直ぐ勝負にいったのですが、こちらが裏をかいたつもりでも、それが逆に相手にとっては表になってしまうこともあり、その真っ直ぐを打たれて傷口を広げてしまった感じです。
失点した場面で、オーソドックスに変化球を決め球にしておけばよかったかなと思ったこともあり、3イニングス目の、1死1塁の場面では、今度は変化球で勝負して、2者連続三振を奪うことができました。真っ直ぐのスピードは、速くもなく、遅くもなく、といった具合でしたが、変化球はうまくコントロールできていました。このままコンディションを維持して、また次回の登板機会に臨むという、その繰り返しです。
8月9日のポータケット・レッドソックス戦の登板結果は、5回2/3、6安打、無失点、7奪三振でした。
この試合では、チームメートが移籍して先発投手が足りなくなるというチーム事情があり、約1カ月ぶりに先発のチャンスがまわってきました。久々の先発でしたし、前回の中継ぎ登板から中11日と、かなり間隔が開いたこともあり、不安な面もありました。しかし、やはり先発は気持ちの面で楽ですし、コンディションも整えやすく、気分良く試合に臨むことができました。
75球という球数制限を首脳陣に言い渡されていたので、なるべく長いイニングを投げてゲームを作れればと、ストライク先行で攻めていくことを心掛けました。それと同時に、これまでの中継ぎ登板では、スライダーに頼りすぎていた面があったので、この先発機会には、積極的にチェンジアップを投げていこうと思っていました。
初回、いきなり2つの三振を奪う投球ができ、自分のペースに持ちこむことができました。そこからは、4回までテンポ良く投げられ、チェンジアップも決まって毎回奪三振でピンチもない状態でした。内外野ともに好守備があり、盛りたててもらえたことも大きかったです。5回にはヒット2本で得点圏に走者を背負いましたが、焦ることなくじっくりと攻めることができて無失点。さらに6回も、無死1、2塁というピンチを招いたのですが、4番打者に冷静に対応できて、ホームを踏ませずに中継ぎ投手にバトンタッチできました。
この日の相手チームの4番打者はメジャーでも有名なホームランバッターのカルロス・デルガド選手でした。最初の打席ではスライダーを、次の打席では真っ直ぐを、ともにいい当たりされていたので、ピンチで迎えた3打席目は、追い込んでからの勝負球にチェンジアップを使おうと決めていました。結果的は、相手のイメージにチェンジアップという球種がなかったようで、うまく空振り三振を奪えました。左打者からもチェンジアップで三振を奪えたことや、要所で思い通りの投球ができたことには、手応えを感じました。
2人の走者を残してマウンドを降りることは、少し残念でした。というのも、以前ここでも触れましたが、なぜか今季は、自分が残した走者を後続の投手に還されてしまい、防御率を悪くしてしまうということが続いていたからです。しかし今回は、ザック・セゴビア投手がしっかり抑えてくれて、おかげで防御率も、ようやく5点台前半に収まり、自分の中での最低限のラインといえる4点台突入が見えてきました。
さて、ニューヨークからスクラントンへと移動する車窓の風景が、早くも秋めいてきました。あれだけ青々としていた樹木の葉も、いまでは色づき始めています。春、スクラントンへやってきた頃は、まだ葉がなかったのに、それが増えてきたと思ったら、もうすぐ枯葉の季節がやってきます。時の移り変わりの早さを感じます。早いもので、シーズンも残り30試合を切りました。これからもしっかり自分のピッチングをすることで、実りある終盤戦にできたらと思っています。