K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2013/6/6

阪神戦での今季初勝利。 from Osaka

5月31日の今季一軍初登板、阪神タイガース戦の登板結果は、
5回1/3、6安打、3失点、4奪三振でした。

肘の手術からここまで、しっかり段階を踏んで計画的にトレーニングでき、
5月最後の日に、一軍で登板できるようになりました。
ここまで来られたことはもちろん喜ばしいことではありましたが、
前回のファームでの登板以前から風邪をこじらせており、
熱こそ下がったのですが、まだ咳が止まらない状態で、
この一軍での登板日にも多少の不安がありました。

復帰初戦の対戦相手が、奇しくも古巣の阪神タイガースであるということは、
これまで対戦したことがなかったという意味では、
楽しみな気持ちもありました。
ですが、これまで相手を意識しすぎたときには、いい結果につながったことが少なく、
集中力に欠けてしまう傾向がありました。
自分が在籍していた頃の打線とは大幅にメンバーが異なりますし、
相手がどうこうよりも、自分のピッチングをしっかりすることを心掛け、
京セラドームのマウンドに臨みました。

前回の登板では、右打者に対する外角球が多少抜け気味だったので、
今回はそこを修正し、無駄球を1球でも減らし、
全体の球数もセーブすることを念頭に、初回から投げていきました。

この試合の重要なポイントは、先頭の西岡選手相手に、
外角の真っ直ぐで三振を奪えたことでした。
1人打ち取ることで、すんなりゲームに入っていけましたし、
思ったところに球が投げられるという手応えを感じることもできました。
2番打者へのチェンジアップ、3番打者への真っ直ぐと、
しっかりコントロールできて三者凡退という結果は、
久々の一軍での登板で、上々の立ち上がりだったと思います。

2回は相手打線がクリーンナップであるということを意識せず、
自分の得意な球で勝負していこうという思いが、
結果的に三振と併殺打での三者凡退につながりました。

3回には先頭の7番打者にソロ本塁打を浴びてしまいましたが、
ここから走者をためてしまうことがないようにと気持ちを切り替え、
後続の3人をすべてフライアウトで傷口を広げずに済みました。
この試合、アウト7つがフライだったことも、
自分の持ち味が出せたように思っています。

4回、5回も三者凡退で、6回のマウンドに上がることになりましたが、
すでに今季ファームで完投した経験もあるので、
スタミナ的にはまったく問題ありませんでした。
ただ、このイニング直前の攻撃が長く、いいリズムでここまで投げてきていただけに、
集中を切らさずに長時間待っていることが難しかったのは事実です。

6回1死後、2本のヒットと四球で満塁とされ、
3番の鳥谷選手に初球を打たれて2点タイムリー二塁打。
この場面は、相手打者と1球勝負になると読んで、
スライダーをいいところへ投げられればと狙っていったのですが、
鳥谷選手にうまく弾きかえされてしまいました。
ここは、この日調子が良かったチェンジアップを選択してもよかったかなと、
後になって少し悔やまれた部分です。

ここで降板して後続の投手に託すことになりましたが、
手術後最初の一軍での登板で、ゲームを壊すことなく6回途中まで投げられたことは、
「第一歩」としてはまずまずの内容、そして結果だったと思います。

自分に勝ち星をつけてあげたいと奮起したと野手陣がコメントしてくれたことは、
ほんとうにありがたかったですし、後続の投手陣も踏ん張りも含め、
チームメートに感謝の今季初勝利でした。

また、復帰登板まで応援してくださっていたファンの皆様には、
これから一軍でもっと活躍する姿をお見せすることで、
少しずつ恩返しをしていけたらと思っています。

オリックス・バファローズの勝利に貢献できるよう、
今後もしっかり頑張っていきますので、ご声援よろしくお願い申し上げます。