K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2009/3/31

オープン戦でのアピール終了 from Tampa

オープン戦2試合に登板しました。まず3月20日のミネソタ・ツインズ戦は、9回1死後に5番手として登板し、1安打、無失点でした。この日は登板がないと思っていたところ、突然マウンドへ上がれと言われ、準備ができていない状態での投球でした。リリーフは得意でないですし、しかもイニングの途中に向かうのはあまり経験もないため、不慣れな状況でコントロールが定まりませんでした。打者相手に攻めというより、自分との闘いになってしまい、四球、ヒット、四球で満塁としてしまいました。

さらに次の打者にもフルカウントとしてしまいましたが、最後は低めの直球をショートゴロの併殺打に打ち取り、試合終了。この日も無失点で、これでオープン戦の登板12回2/3すべてで無失点という結果になりましたが、この日は運が良かったとしかいいようがありません。セーブがついたことには、自分は先発投手ですので、意味を感じていません。

20日のタンパベイ・レイズ戦は、6回から4番手として登板し、2回2/3、4安打、4奪三振、1失点でした。この試合では4つの四球を出してしまいましたが、前回登板時の四球とは内容が異なりました。ストライクを先行させ、2ストライクまで追い込みながら、攻めていっての結果です。前回は満塁になってから、運良く併殺打となりましたが、逆に今回は、いい当たりではない打球で三塁線や一塁線を抜かれるなど、ツキがなかった部分もありました。

しかし、2回あった満塁の場面で、失点は押し出しの1つのみにとどめたことは、自分の特徴である粘り強さを出せたようにも思います。また、積極的に攻めていき、三振を4つ奪えたことも、今季の今後につながっていくように感じました。連続無失点は途切れてしまいましたが、オープン戦通算成績は、8試合に登板し、15回1/3、1失点、防御率は0.73。この数字は残りますし、スカウト陣へのアピールになったと思っています。

登板翌日首脳陣に呼ばれ、今年はいいキャンプだったので、スクラントンで先発をやってほしいと通告されました。メジャー40人枠に入っていない中でのキャンプでしたし、たとえ結果を出していても、マイナー行きを告げられることはあるだろうと思っていました。8試合、メジャー相手に投げさせてもらい、1失点に抑えられた経験は自分にとってプラスでした。オープン戦の最後まで投げさせてもらいたかったですが、これからの終盤は、メジャーの先発投手が長いイニングを投げていかなければならないので、チャンスを与えてもらうことはできませんでした。

今後は、マイナーでのオープン戦に登板するなど、先発投手としてのルーティーンをくり返しながら、スクラントンでの開幕に備えます。オープン戦では、中継ぎとしての登板機会しかありませんでしたが、本来、自分は先発投手ですし、この役割をしっかりこなしてゆくことで、メジャーでもやれるということをアピールしていければと思っています。