K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2009/8/28

岩村選手と対戦しました from Scranton

8月15日のダーラム・ブルズ戦の登板結果は、4回、8安打、5失点、1奪三振でした。

肘の張りや違和感がなくなり、しばらく振りに万全の状態で試合に臨むことができました。それでも、知らず知らずのうちに肘をかばってしまうようなところがあるのか、特にスライダーを投げる際に、腕の振りを緩めてしまっているように感じました。

そんな中、タンパベイ・レイズ傘下のダーラムにいる岩村明憲さんと再会しました。岩村さんは膝のリハビリ中で、ようやく試合に出られるようになったばかりでした。食事をご一緒させていただき、いろいろお話させていただきました。自分の投球フォームについて、日本にいたときよりも躍動感を感じないけど、アメリカの打者はコースに投げ分ければ打ち取れるから、一概にどちらがいいとはいえない、などと感想もいただけたりしました。

試合では、3番打者として先発出場した岩村さんと、真っ直ぐ勝負で対戦しようと決めていました。なまじ、スライダーなどを投げて持っていかれてしまうより、外角の真っ直ぐを力一杯投げて打ち取ろうと思ったからです。全部で3打席対戦したのですが、結果は2安打1失策。日本にいるときも、岩村さんにはよく打たれた印象がありますが、さすがに合わせるのが上手く、外角の真っ直ぐを、2本レフトへ流し打ちされました。1つはゴロに打ち取ったのですが、ショートのエラーで結果的に3回も出塁されてしまいました。

岩村さんとは、同じ時期に、こうしてアメリカで挑戦している者同士。その思いは、共感できる部分が多いです。今度はぜひ、メジャーの舞台で真剣勝負ができるよう、頑張っていきたいです。

この試合では、3回に5失点してしまいました。もう少し粘り強く抵抗できたという思いもあるので、ゲームを作れなかったことは悔しいです。しかし、まったくお手上げ状態でノックアウトされたというわけではなく、打ち取ったフライが、極端に浅いレフトフェンスに直撃してヒットになるなど、悲観しなくてもいい内容だったので、こういう日もあるなと自分を納得させました。

8月20日のリーハイバレー・アイアンピッグス戦の登板結果は、2回1/3、6安打、4失点でした。

このところずっと、序盤の3回以内に降板したようななかったのですが、この試合では、久しぶりに3回の途中に降板という結果に終わってしまいました。初回、2回と、真っ直ぐは走っていましたし、変化球のキレやコントロールも悪くありませんでした。ただ、ボールを簡単に見送られていたことと、ストライクをうまくファウルにされているなという感じはありました。

3回、1死後から3連打され、さらに3番打者に2塁打を打たれました。この打者には前の試合でチェンジアップをホームランされていたので、スライダーをうまく低めに投げることができたのですが、それ以上にうまく打たれました。真っ直ぐで勝負したほうがよかったかなと少し悔やみました。その後も、四死球が絡んだり、タイムリーを打たれたりして、この回4失点したところで降板となりました。

3試合連続で勝利に貢献できていないことは残念ですが、体調も戻ってきたので、次はしっかりゲームを作り、防御率も3点台に戻したいと思っています。シーズンも残りわずか。ラストスパート、頑張ります。