2017/10/27
今季最終の登板from Naruohama
まず、9月29日の06ブルズ戦の登板結果は、
6回5安打4失点8奪三振でした。
すでにチームのリーグ優勝は決定していましたが、
クライマックスシリーズ開催が、
ゲーム差の関係で決まっていませんでした。
この試合で勝利してゲーム差をさらに引き離し、
そのまま完全優勝できるようにと、
選手たちはモチベーション高く試合に臨みました。
自分はコンディションが今ひとつで、準備不足もあり、
先発としてしっかりゲームが作れればと、
それだけを思ってマウンドに立ちました。
味方打線が奮起して3回までに5得点し、
楽な展開にしてくれました。
自分も3回までは無失点と、真っ直ぐの走りがよくない中、
コントロール重視で凌ぐ内容でした。
しかし4回、無死1、3塁から暴投で失点し、
4、5番をアウトにして2死までこぎつけたのですが、
6番打者に2球続けてカーブを投げてホームランされ、
2点を失ってしまいました。
スライダーにタイミングが合っていない6番打者に、
カーブを2球続けてしまったことが悔やまれます。
カーブに自信があったわけでもないので、
完全に自分の判断ミスです。
2死でしたし、とてももったいない2点でした。
事前調整がうまくできなかったこともあり、
5回までで終わろうかと思ったのですが、
その回を無失点に抑えてみると、
次の6回にまた6番打者に、
まわる可能性があることがわかりました。
本塁打されたままシーズンを終わるのが嫌だったので、
6番打者から三振を奪おうと、
6回まで投げさせていただきました。
試合は3点リードしていたこともあり、
6番打者までの勝負は気にせず、
どうにか展開的に6番打者までまわってきました。
シーズンの終わりに、本塁打されたままではなく、
結果的に6番打者から、
真っ直ぐで三振を奪うことができました。
この試合は9対4で勝利し、
クライマックスシリーズが開催されないことが決定しました。
自分の最終成績は、14試合に登板し、11勝無敗、勝率10割、
防御率1.10、94奪三振でした。
個人的な成績にはもちろん満足していますが、
それよりも、チームの3連覇に貢献できたことと、
1シーズン通してローテーションでフル回転するという、
目標だったことをすべて達成できて、
達成感を感じています。
そして、9月中旬、西ノ島に遠征した際、
阪神タイガースとの交流戦が、
鳴尾浜球場で組まれたことを知りました。
そこが、自分にとって、
おそらく今季最後の登板になると思いました。
10月5日、鳴尾浜球場へ到着すると、
懐かしさで胸がいっぱいになりました。
プロ野球選手としてスタートを切ったのがこの場所でした。
初練習のときのことは、今でもはっきりと憶えています。
すると阪神の平野恵一打撃コーチが、
わざわざ自分のところへ来てくれました。
同じ年齢で、一緒にプレーもした仲です。
自分の今季最後の登板と知り、
顔を見せてくれて嬉しかったです。
そして、グラウンドへ出てみると、
観客席がほぼ満員だったことに驚きました。
中には背番号29の懐かしい縦縞のユニフォームを、
身にまとってくださっているファンもいて、
感謝の気持ちでマウンドに立たせていただきました。
初回に不運から1失点しましたが、3回までの登板なので、
それ以降はなんとか踏ん張り、最後の打者原口選手を迎えました。
決めていたのは、最後の打者には、
全球真っ直ぐを投げようということ。
原口選手との真っ向勝負、とても楽しく、
ファウル、ファウルで粘られながらも、
自分の心の中にあったのは、
悔いのないように、という、
ただそれだけでした。
結果は、空振り三振でした。
真剣勝負してくれた原口選手、
この先発の機会をくださったスタッフ、
この日の観客のみなさま、
そして、陰ながら応援してくださっていたみなさま、
ほんとうにありがとうございました。
今後のことは、まだ何もわかりません。
プロ野球で投げられる機会があればいいのですが、
自分としては、そのためにできることは、
すべてやりきりました。
あとは待つしかありません。