K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2008/3/26

自分のポジション from Tampa

開幕間近、オープン戦での登板が続いています。まずは19日のパイレーツ戦、7回に4番手として中継ぎ登板し、1回を2安打無失点でした。8対9という場面でしたが、点差は気にせず、自分のピッチングをすることだけ心掛けました。久しぶりのナイトゲームだったこともあり、中継ぎでもこれまでとは違う気分で投げられました。1イニングだけと事前に聞いていたため、いきなりセットポジションで、制球を重視してみました。打たれた2安打は飛んだコースが悪かったものでしたし、スライダーで狙いどおりに三振を奪うこともでき、内容はよかったと思います。

この試合では、桑田選手にお会いし、1年ぶりでご挨拶ができました。同じ日本人投手が、アメリカで挑戦している姿を見るだけでも励みになります。しかも桑田選手は、39歳という年齢になるまで長くご活躍されてきて、見習うべきこともたくさんあると思ってきました。そのときは引退を表明されることは知りませんでしたが、今度お目にかかったときには、ほんとうに長い間おつかれさまでしたと申し上げたいです。

そして23日には、マイナーの紅白戦に先発登板し、4回を無安打無失点と、好投することができました。当初は前日のオープン戦で登板予定だったのですが、雨でスライドし、これが代替試合となりました。ようやく巡ってきた先発のチャンス。先発は、余裕をもってゲームを作ることができますし、中継ぎよりも自分の力が出せることを痛感しました。

まずは初回、3者連続三振で立ちあがり、2回にも2つ、3回にも2つ、4回に1つと、狙いどおりに三振を奪うことができました。真っ直ぐの制球力もあがってきましたし、確実にファーストストライクを取って、早めに追い込んで自分のペースに持ち込むことができました。カーブ、チェンジアップのキレもあり、いい内容だったと思います。

中継ぎと先発は、陸上に例えれば、100メートル走と中長距離走ぐらいの違いがあるように思います。自分は中継ぎタイプではないですし、中継ぎなら、自分より力を持っている投手がたくさんいます。しかし先発なら、メジャーに残れるチャンスもあると思っています。先発こそが、自分のポジションなんだ、ここにいなければいけないんだと、今回あらためて思いました。これからも与えられた登板機会で、しっかり自分の投球ができるように頑張ります。