2009/7/25
30歳になりました from Scranton
7月6日のポータケット・レッドソックス戦の登板結果は、6回、6安打、1失点、3奪三振でした。
中4日で迎えた登板日に球場へ行くと、晴れていたにもかかわらず、グラウンドの状態が悪いということで試合中止が決定して驚きました。しかも、翌日も中止になり、これで登板日が2日スライド。中4日のつもりで準備をし、やる気満々で球場へ行っていただけに、拍子抜けしたような感じがしました。日本では2日スライドの経験がなく、不安を感じながらの登板になりました。
しかし、立ち上がりから各球種ともうまくコントロールでき、5回まではピンチらしいピンチもなく、ゼロに抑えられました。2回までに味方打線が4得点してくれたことも、心の余裕につながりました。5回までに、なぜかグラウンドアウト(内野ゴロ)が8つもあり、調子がいいのかどうか自分でもわかりませんでした。というのも、自分はグラウンドアウトより、フライアウトの方が多い投手なだけに、今回は少し不思議な感じがしました。
唯一の失点シーンとなったのは6回。先頭打者を四球で出塁させたあと、2アウトまでとれただけに、無失点で切り抜けたいところでした。ここで二塁打を打たれて1失点し、さらに次の打者にも低めに狙ったスライダーがベルトラインに行ってしまい、あわや2ランという大飛球を打たれました。これが運良くファウルになり、もう一度スライダーを投げ直すと、今度は低めに決まって空振り三振。これにはほっとしましたし、そして、改めて失投は許されないと思いました。
この試合の勝利投手になったことで、スクラントンでの勝利数が通算26になりました。これは、スクラントンの球団タイ記録らしいです。もちろん、メジャーで活躍することが自分の目標ではありますが、現状では、このチームで勝利数を増やしていき、記録を更新しつづけることもモチベーションの一つにして、これからもいいピッチングしていこうと思っています。
7月16日のグウィンネット・ブレーブス戦の登板結果は、6回、6安打、3失点、8奪三振でした。
オールスターがあったために調整期間が長くなってしまい、前回同様、またも難しい登板となりました。しかも、オールスターの間はチーム全体が3連休で投球練習ができず、ニューヨークにいるマネジメント会社の人を相手にキャッチボールをしただけで試合に臨むという、これまで経験したことがない状況での登板でした。いい投球をすること以前に、まずはケガをしないことを心掛け、とばし過ぎないように注意して試合に入っていきました。
今年は立ち上がりからすんなり抑えられるケースが多く、この試合でも、初回、2回と三者凡退でした。3、4、5回に続けて1失点してしまいましたが、ピンチでは、ゼロに抑えることよりも、最少失点でゲームを壊さないことを考えていたので、最低限の仕事はできたかなと思っています。4回と5回は、味方打線が得点してくれた直後でしたし、どちらも2アウトまでこぎつけていたので、できれば失点したくなかっただけに、もったいなかったとも思うことができます。しかし、長い調整期間でキャッチボールしかできなかった不安を思えば、6回を投げて3失点という結果は、まずまずだったと納得しています。
それに、この試合では四球が1つで、三振が8つ。左打者への外角低めに逃げていくスライダーを決め球に使えたことが、空振りを多く奪えた要因になりました。経験したことがない難しい状況で、自分らしい投球ができたことは、またアメリカでの、一つの自信になりました。
さて、7月13日の誕生日で、30歳になりました。30歳になった多くの人がいうように、まったく実感がないですし、何も変わらない気がしています。30代になったことで節目を迎え、自分もいよいよベテランの域に入るのかなと自覚しなければならないのかもしれません。ですが、現状で満足することなく、試合や練習で自分を磨いていき、もっといいピッチャーになれるよう、これからも頑張っていきます。