2010/9/19
プレーオフを終えて from Scranton
9月10日のコロンバス・クリッパーズ戦の登板結果は、7回、4安打、無失点、6奪三振でした。
コロンバスとのプレーオフ、1勝1敗で迎えた第3戦に登板しました。この日のスクラントンでの先発があらかじめ決まっていたので、これより前に行われたコロンバスでの2戦には帯同せず、スクラントンで調整することができました。コロンバスからスクラントンまでは、移動だけで7、8時間はかかります。それを回避できたことで調整がしやすかったですし、万全の状態でマウンドに臨むことができました。遠くから移動してきた他の投手を休ませるためにも、できるだけ長いイニングを投げたいと思っていました。
プレーオフは4年連続での登板になり、雰囲気は慣れています。この試合に勝利することで、次のステージへ進める可能性がかなり高まりますし、もしかすると、自分にとってこの試合が今シーズン最後の登板になるかもしれないので、いい結果を出せればと思って投げました。
コロンバス相手には、今シーズンも投げていますし、うまく抑えることもできていました。打線の特徴と攻め方は頭に入っており、ある程度自信を持って投げられました。初回、先頭打者にいきなりヒットを許してしまい、ピンチで始まりましたが、そこからはしっかり自分のピッチングができました。センターフライ、見逃し三振、空振り三振で、無失点。真っ直ぐはまずまずでしたが、ツーシームがうまくコントロールできていたことと、チェンジアップもよかったので、うまく空振りがとれてカウントを優位にできました。
初回の先頭打者にヒットを打たれた以降は、6回まで18人連続アウトで1人の走者も出すことなく、思いどおりのピッチングができていました。相手投手もゼロで抑えていたので、絶対に先に点をやらないという気持ちで投げました。投手戦になり、いい意味での緊張感もあり、テンポ良く投げられました。
7回、先頭打者にヒットを許し、さらに次の打者が送りバントをする様子だったのですが、いいフィールディングでアウトにできればと意識しすぎてしまい、四球を与えてしまいました。無死1、2塁とされ、その次の打者の打球がゴロで三遊間を抜けていったことで、2塁走者がホームへ突っこみました。レフトを守るジャスティン・クリスチャン選手は、肩を3回も手術していて、走者を刺すことには自信がないはずでした。それがこの場面では、見事なワンバウンド送球で捕殺を記録し、自分が招いたピンチを救ってくれました。さらに、次の打者にもレフトへヒットを打たれたのですが、これも、クリスチャン選手が矢のような返球で本塁タッチアウト。この2つの捕殺は、自分が救われただけでなく、スタンド全体を活気づかせました。結局、自分は7回無失点で、後続の投手にマウンドを託すことができました。
残念ながら、その試合は0対1で敗れてしまい、翌日も連敗したことで、次のステージへ進むことはできませんでした。今シーズンは、自分にとって、いろんな経験ができた1年でした。新たに与えられた役割である中継ぎになかなか慣れることができず、それでもシーズン中盤からは安定しはじめました。そしてシーズン後半は先発ローテーションに戻り、いい結果が出せました。
いろんな役割をこなしながらも、不規則な調整をしなければならない状況で、怪我なくシーズンを終えられたことも、また一つ自信になりました。すべての経験を来年に活かそうと思っています。来年は、ヤンキースとの契約最終年です。いい結果を残したいですし、そのためには、これからトレーニングに励み、しっかりと準備をしていきたいです。