2011/4/13
今季初登板 from Trenton
震災発生から1カ月になりますが、いまだ行方不明の方の数も多く、原発事故の処理も思わしくないと伝わってきているので、とても心配しています。地元の大洗町は、少しずつ落ち着きを取りもどしてはいるようですが、余震も多いと聞いていますし、きっと不安な日々を送られているのかもしれません。一時帰国して、被災地の現状を見て愕然としましたが、いまは、自分にできることを頑張るしかないので、アメリカで野球ができることに感謝しつつ、精一杯プレーさせていただこうと思っています。
今年は震災で一時帰国したこともあり、調整が少し遅れていることは否めません。紅白戦とオープン戦を合わせても150球ほどしか投げられませんでしたし、2Aのトレントン・サンダーの一員として開幕することになったことも、いたしかたないと思っています。
そして、チームの開幕2戦目で、中継ぎとして登板しました。
4月8日のニューハンプシャー・フィッシャーキャッツ戦の登板結果は、3回、2安打、無失点、3奪三振でした。
自分の前に登板していた投手が、突如3四球と崩れたことで、急遽、登板機会がやってきました。急いで肩を作らなければならない状況でしたので、自分も2四球と、なかなか制球がまとまりませんでしたが、それでもなんとか無失点に凌げたことは、昨年中継ぎを経験してきたことも活かせたのかなと思っています。
オープン戦でも1イニングを投げただけだったので、いきなり3イニングス投げることは予想もしていませんでした。スピードは89マイルしか出ていませんでしたし、いい状態とはいえませんが、球種と経験でカバーして乗り切り、ケガすることもなくシーズンインできてよかったです。昨年より早い時期に初登板できたことはプラスですし、今後は徐々にシーズン用の肩を作っていきたいです。
トレントンには、元横浜ベイスターズの岡本投手やストレングスコーチなど、通訳さんも含めると日本人が多く、スクラントンとは違った雰囲気です。2Aでないといかない町も多く、東海岸のニューハンプシャーなどは、ヨーロッパ調の町並みで、道路の交通標識もマイル表示とキロ表示が混在しているなど、同じアメリカでも、キャンプ地のタンパなどとはずいぶん異なった雰囲気だなと感じています。
これからも中継ぎでの登板が続くかもしれませんが、与えられた役割をしっかりとこなしていきながら、長いシーズンに備え、コンディションを上げていければと思っています。