2010/5/7
初先発 from Scranton
4月21日のシラキュース・チーフスの登板結果は、3回1/3、6安打、2失点、1奪三振でした。
今季初となる先発登板でしたが、雨で登板機会が1度飛ばされて、かなり間隔が開いてしまったり、首脳陣から60球の投球制限を言い渡されていたりと、思いどおりの状況ではない中でマウンドに臨むことになりました。登板予定は聞かされていたので、なんとか調整はできたのですが、前述の状況なので、まずはストライクを先行させることで、長いイニングを投げられればという思いがありました。
しかし立ち上がり、先頭打者にヒットを打たれたあと、2アウトまでこぎつけたのですが、そこから2連打されて1失点。いきなり味方打線が3点を取ってくれる展開だったので、その裏の失点は避けたかったのですが、仕方ありません。
2回は、2塁打と四球の走者を背負いながらも無失点。続く3回も、ヒットを打たれながらも無失点。なんとか粘り強く、傷口をひろげないように慎重に投げたという感じです。真っ直ぐのスピードはそこそこ出ていたのですが、スライダーが全体的に高めに浮いてしまい、空振りを取れなかったのが、この試合を通じて苦しんだ要因ではありました。
4回1死後、8番打者へ投げた2球目の真っ直ぐが、外角を狙ったのですが、少し中へ入ってしまい、それをドンピシャで捉えられて本塁打。真っ直ぐに合わせているなと感じたので、うまくファウルを取ることができればと思って投げた球だったのですが、スタンドへと運ばれてしまいました。この試合はここで降板しましたが、投球制限があると、どうしてもストライクを先行させようという意識が働き、それが焦りにつながってしまった部分もありました。
5月3日のノーフォーク・タイズ戦の登板結果は、1回、無安打、無失点、2奪三振でした。
天候や他の投手との兼ね合いで、登板間隔が中11日となってしまい、調整の難しさもそうですが、間隔が開けば開くほど試合勘が薄れてしまい、困難なピッチングを強いられるだろうと思っていました。試合で投げられない分、ブルペンで投球して肩肘の調子などを保っていました。この日も、ブルペンで投げていたところ、突然先発投手が崩れだしたことで、いきなり「いけるか」と登板を打診されるという展開でした。
もちろん不安はあったのですが、先頭打者への初球、ボール気味の球をストライクとコールしてもらえたことで、気分的に楽になり、自分のペースで投げることができました。球種は真っ直ぐとスライダーのみ。まずは結果よりも、なにごともなくマウンドを降りられるように、慎重に投げました。うまく2つ三振も取れて、ほっとしたというのが正直な気持ちです。
さて、ノーフォークへの遠征では、上原浩治選手と久しぶりに再会しました。ヘアスタイルを短髪にされていて、最初は気付かずに失礼してしまったのですが、お元気そうでなによりでした。メジャーでの登板も控えているときだったので、いつかは自分もメジャーに上がり、対戦できたらいいなと思いました。
また、阪神のOBで、地元茨城出身の大先輩でもある田宮謙次郎さんの訃報に接し、大変驚きました。ご病気だとはおうかがいしていたのですが、お亡くなりになられたと知り、残念でなりません。下館勝虎会の新年会にお招きいただき、激励してくださったことなどが思い出深いです。新聞など表向きには厳しいことをおっしゃる方として知られていましたが、自分のことはいつも応援してくださっていて、メジャーへ挑戦することになったときも、「頑張ってこいよ」と送り出してくださったことが忘れられません。メジャーで活躍している姿をお見せできなかったことが悔やまれますが、これからも頑張り続けることで、いつか、ご期待に報いることができればと思っています。ご冥福をお祈りいたします。
これからも不規則な登板が続く可能性もありますが、そんな中でも自分のピッチングを心掛け、チームの勝利に貢献していけたらと思っています。