K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2011/5/4

2試合の中継ぎ登板 from Trenton

2Aのトレントンで、2試合の中継ぎ登板がありました。

まず、4月27日のリッチモンド・フライングスクワール戦の登板結果は、3回、1安打、無失点、4奪三振でした。

ロングリリーフの役割に戻った1試合目は、リッチモンドの気温が25度ほどと暖かかったこともあり、体が温まりやすく、投げやすい環境での登板となりました。3イニングスすべてでリズムよく投げられましたし、しっかり腕も振れたことが、好結果につながったように思います。

真っ直ぐ、チェンジアップ、スライダー、どの球種もまずまずで、真っ直ぐはまだ90マイルほどですが、これからどんどん投げていくことで、徐々に球も走ってくるように思います。昨シーズンは序盤に失点してしまい、その防御率を改善するのに時間がかかってしまいました。今シーズンは、ここまで失点せずにきているので、4月はうまくスタートできたと感じています。

4月30日のニューハンプシャー・フィッシャーキャッツ戦の登板結果は、2回1/3、1安打、無失点、3奪三振でした。

チームは先発投手に球数制限がかけられている選手が多く、5回もたずに降板するケースがあり、その分、中継ぎ投手に負担がかかっています。自分も、前回3イニングスを投げた後の中2日での登板となりましたが、2回と3分の1を投げて無失点で、結果的に勝利投手となりました。

この日はチェンジアップを1投げたときに高めに抜けてしまったので、真っ直ぐとスライダーのみでピッチングを組み立てました。それでも十分に抑えられていましたし、三振も3つ奪えたので問題ありませんでした。ここまで、調子がすごくいいというわけではありませんが、点を取られていないことが、なによりだと思っています。

ところで、トレントンのチームメートは若い選手ばかりで、自分が最年長選手です。知らない選手が多い中で、ブルペンでも話しかけるようにしています。中には、とても変わった投手もいます。パット・ベンディット投手は、両投げのスイッチピッチャーです。メジャー史上4人しかいないとされているスイッチピッチャーは、もちろん、とても稀少な存在です。両手で使用できる特殊なグローブを持っており、ベンチからの指令によって、それぞれの肩を作っていくのですが、いつも人の倍も準備しなければならず、忙しそうです。

ベンディット投手は、肩が出来上がるのがとても早く、キャッチボールはすぐに終わりにしてキャッチャーを座らせます。話によると、故障は一度もないそうです。右が利き手で、90マイルほどの球速があり、左は86マイルぐらいですが、サイドハンドからキレのいい球を投げています。彼のような投手と、同じブルペンで仕事ができていることも、トレントンでの思い出になるかなと思っています。